2015年3月8日、東京・六本木のミッドタウン・タワーで開催された大規模ハッカソン「Open Hack Day Japan 3」。発表会場には開発者を含めて数百人もの人が詰めかけ、正に“ハックの祭典”とも呼べる熱気に包まれた(写真1)。

写真1●今年で3回目を迎えたOpen Hack Day Japanの発表会。会場は開発者と来場者で大盛況
写真1●今年で3回目を迎えたOpen Hack Day Japanの発表会。会場は開発者と来場者で大盛況
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 今年で3回目を迎える同イベントはヤフーが主催し、エントリーは87チームを数えた。前日3月7日の正午から8日正午まで24時間にわたりヤフー社内でハッカソンを実施し、一息ついて13時から参加チームが一気に発表を行なう。プレゼンの持ち時間は1チーム全て90秒で、時間に達した瞬間に容赦なく打ち切られるため、アプリの説明はもちろんのこと、スライドや動画、アプリのデモについても効率的な段取りが要求される(写真2)。

写真2●パソコンの画面と大型ディスプレイで残り時間がカウントダウン形式で表示される。0になった瞬間にプレゼンは強制終了
写真2●パソコンの画面と大型ディスプレイで残り時間がカウントダウン形式で表示される。0になった瞬間にプレゼンは強制終了
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 ヤフーCMO室の武居秀和氏が事前のインタビュー(「350人が集まるハッカソンを3月に実施、「体育会系」イベントで業界のスキル底上げ」)で明かしていたように、今回は「いっそう技術重視」の方向性となった。協賛社の一覧は、IDCフロンティア、アスラテック、アルプス電気、インテル、オリンパスイメージング、ガラポン、コクヨS&T、Qrio、ディー・エル・イー、PFU、本田技研工業、リコー、ワコムの13社。各社から開発の題材となるデバイス、データ、APIが無償で提供されるとあって、結果的にそれら素材を活用したハックが大勢を占めることとなった。「ハッカソンというより、まるで工作をしているようだった」という司会者の感想は、決して大げさなものではないだろう。