東北新社は2015年3月9日、チャンネル「釣りビジョン」を運営する釣りビジョンの発行済株式の15.0%を同社の株主であるブロードメディアから取得すると発表した。株式譲渡日は3月10日を予定する。

 東北新社は、1986年に映画専門「スター・チャンネル」を開局、1989年には海外テレビドラマ専門 「スーパーチャンネル」(現「スーパー!ドラマTV」)の番組配信事業を開始した。現在では「ファミリー劇場」「ヒストリーチャンネル」「ザ・シネマ」「クラシカ・ジャパン」などの11チャンネルを、CS・BSを含めて運営している。

 「釣りビジョン」は、国内で唯一の釣り専門チャンネルである。2012年3月からはBS放送で「BS釣りビジョン」の放送を開始、視聴可能世帯数は約483万世帯に達している(2014年12月末時点)。

 東北新社は、「釣りビジョン」を同社グループに加えることにより、マルチチャンネルを展開する同社の放送事業とのシナジー効果を生み出し、同チャンネルの更なる発展を図る方針。

 加えて、東北新社とブロードメディアは、新規事業としてマルチデバイス向けデジタル配信サービスに関して、共同で取り組みを進めることについて基本合意したことも発表した。

 双方のグループにおいて運営している有料放送チャンネルは、ケーブルテレビ局や衛星放送プラットフォームおよびIP放送を通じて、既に多くの視聴者を確保しているが、今後、さらなるサービスの充実が必要と考えていたという。

 そのような状況の中、両社間で協議を重ねた結果、放送番組のマルチデバイス向けデジタル配信サービスは、既存のプラットフォームでのサービス充実を図れると判断した。両社グループの持つ放送コンテンツと双方の強みも生かすことができると考えているという。

 なお、ブロードメディアは今回の釣りビジョンの株式一部売却について、グループとして資本関係を持ち、より強い提携関係を構築することが目的とした。

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