写真●ジャパンネット銀行の島崎建IT本部開発三部長兼開発三部Web開発グループ長(左)とIT本部開発三部に所属する岩田里紗子氏
写真●ジャパンネット銀行の島崎建IT本部開発三部長兼開発三部Web開発グループ長(左)とIT本部開発三部に所属する岩田里紗子氏
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 インターネット専業のジャパンネット銀行は2015年1月、口座の残高照会や取引明細の確認ができるスマホアプリ「残高確認アプリ」をリリースした。外出先で手軽に口座残高を確認したいという、ユーザーのニーズに応えるためだ。「今まで、口座開設向けのスマホアプリは提供していた。今回は初めて、定常的にユーザーが利用するアプリを開発した」と、ジャパンネット銀行の島崎建IT本部開発三部長兼開発三部Web開発グループ長は説明する(写真)。

 ジャパンネット銀はそれまでもWebブラウザー経由で、振り込みや口座開設といった各種機能を提供していた。しかし今回アプリ化したのは、残高照会に限った。その理由を、残高照会機能の利用が多かったことに加え、アプリ化のメリットが大きいと判断したからと説明する。「Webでの提供機能を何でもアプリに焼き直しても意味がない。アプリ化することでメリットが出るものに絞ることが重要だ」(島崎部長)。

 「2013年12月に実店舗で使える『JNB Visaデビットカード』を発行した。それによって、店頭で残高を確認する顧客が増えるだろうという仮説を持っていた」(島崎部長)。実際、スマホ経由のアクセスを解析したところ、残高照会が一番多かった。

 さらに、利用者がカードを利用する際に利用可能な状態にあるかを確かめるオーソリゼーションデータが、ジャパンネット銀に届くタイミングの前後30分のアクセス状況を分析。他のタイミングに比べて、「残高照会の操作をするユーザーが著しく多かった」(島崎部長)という。