GoogleのAndroid開発者向けWebサイト
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 米Googleが仮想現実(VR)機器向けのOS開発プロジェクトを進めていると、複数の海外メディア(米PCWorld英Financial Timesなど)が現地時間2015年3月7日までに報じた。

 最初にこれを伝えた米Wall Street Journalによると、Googleは、米Facebookが昨年3月にVRヘッドセットを手がける米Oculus VRを買収(関連記事:Facebook、バーチャルリアリティー技術の米新興企業を約20億ドルで買収)したことを受け、AndroidのVR機器向けバージョンを開発するチームのメンバーを集めていた。

 チームは数十人のエンジニアとその他スタッフで構成され、製品管理部門担当バイスプレジデントのClay Bavor氏とビデオ技術を専門とするエンジニアリングディレクターのJeremy Doig氏が指揮を執る。Bavor氏は簡易型VRヘッドマウントディスプレイ(HMD)「Cardboard」の開発に関わった人物という。

 開発したVR機器向けOSは無料配布する予定で、スマートフォン市場において大幅に普及したAndroidの戦略に倣う方針だ。Googleは2014年3月にウエアラブル端末向けOS「Android Wear」を発表したが(関連記事:GoogleのウエアラブルOS「Android Wear」、LGやMotorolaがスマートウォッチを投入へ)、こちらはそれほど普及が進んでいない。

 VR分野には多くの大手技術企業が注目している。韓国Samsung ElectronicsはHMD型VRデバイス「Gear VR」を発売、ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)は「Morpheus」開発プロジェクトを進めている。このほか、米Microsoftは立体映像用デバイス「HoloLens」を発表している。

 Facebookは2月に、Oculus事業の推進を図り、Googleの高度研究部門「Google X」からディスプレイ技術の専門家であるMary Lou Jepsen氏を引き抜いている。