中国Alibaba Group(阿里巴巴集団)のクラウドコンピューティング事業Aliyun(阿里雲)は現地時間2015年3月3日、米国にデータセンターを開設すると発表した。Alibabaが中国以外にデータセンターを構えるのは初めて。

 Alibabaは現在、中国の杭州、青島、北京、深セン、香港にデータセンターを所有している。新たなデータセンターは、シリコンバレー(カリフォルニア州サンフランシスコ湾岸地区南部)に設置するが、投資額や設備規模、稼働開始時期などについては明らかにしていない。

 シリコンバレーのデータセンターは、当初は米国で事業を展開する中国企業を対象にクラウドサービスを提供する。今年後半より、米国企業をはじめとする他国企業に向けて製品やサービスを段階的に拡大する。

 AliyunのEthan Sicheng副社長は「(新データセンターによって)米国の中国企業のニーズに対応したいと考えている。最終的には国外のより多くの企業にコスト効率の高い先進のサービスを提供し、事業開発を支援することを目指す」と述べた。

 米国のクラウドコンピューティング市場は、すでに資金豊富な米Amazon.com、米Google、米Microsoftが広範なサービスを展開し、激しい価格競争を繰り広げている。それでもAlibabaが参入することは、グローバル企業として成長したい意欲を示すものだと、米Forrester Researchのアナリストは指摘している(米PCWorldの報道)。

[発表資料へ]