JAGの外観
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カートリッジを外したところ
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名刺の大きさと比較したところ
名刺の大きさと比較したところ
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 塩水の入ったカード型カートリッジを入れ換えて発電できる燃料電池。それをスマートフォンの充電に使う。そんな製品をスウェーデンのmyFC社が「Mobile World Congress 2015」(2015年3月2日~5日、スペイン バルセロナ)でモックアップを展示した。

 装置の名称は「JAQ」。重さは本体が約200gで、カートリッジが約40g。現在デザインの調整中で、詳細な大きさは未定という。展示したモックアップのカートリッジの大きさはほぼ名刺大だった。発電容量は2400mAh。市販価格は未定だが、本体を99米ドル、カートリッジを2米ドル以下にしたいとする。市販は2015年第4四半期に開始予定。現在、提携先を探しており、どの国で売り出すかは未定である。

 カートリッジ内には食塩水が含まれているだけで、燃料電池のスタックは本体側にある。電極材料などについては、「公開できないが非常に一般的なものを使っている」(MyFC社)という。

 同社は既に2013年にスプーン一杯程度の水を外部から燃料電池モジュールに注いで発電するタイプの製品を「myFC PowerTrekk」という名称で販売を始めていた。発電量は1回当たり1400mAhだった。また、燃料電池の出力が調整できないことから3800mAhのLiポリマー2次電池を内蔵していた。今回、出力電力に応じて、ガスの流れを制御する機構を設けたことで、2次電池を省くことができ、小型軽量化できたという。さらに、水もカートリッジに内蔵することで、使い勝手を向上させたという。