NTTドコモは2015年3月2日、現在同社が中心となって進めている第5世代移動通信方式「5G」に向けた試験協力体制に、三菱電機と中国Huawei Technologies社が新たに参加したと発表した。それぞれ2014年12月、2015年2月に協力について合意したという。
NTTドコモは2014年5月にフランスAlcatel-Lucent社、スウェーデンEricsson社、富士通、NEC、フィンランドNokia社、韓国Samsung Electronics 社の6社と5Gに関する実験協力について合意済みだった。
三菱電機は今回の実験において、44GHz帯の多素子アンテナを仮想的に複数配置して屋外通信を行い、基礎伝搬データを取得してシミュレーションによるビームの特性解析を実施する。これによりビーム間干渉を低減、制御するための基礎検証を行い、5Gに有効な多素子アレーアンテナによるビーム形成技術と干渉低減技術の確立につなげる。周波数帯域幅として100MHzを想定している。
Huawei社は6GHz未満の周波数帯を含む幅広い周波数帯に適用可能な周波数利用効率の改善技術についての実験を行う予定。TDD(時分割多重)のチャネル可逆性を利用したマルチユーザーMIMOや多元接続の高度化に関する実験を検討しているという。