総務省は2015年2月27日、日本方式による地上デジタル放送(ISDB-T)の利点を生かして、交通渋滞の情報配信システムの実証実験をフィリピンで実施すると発表した。

 フィリピンなど新興国では、経済発展に伴う自動車の増加に伴い、都市部での交通渋滞が年々激しくなっており、ドライバーが最新の渋滞情報を容易に把握できるICTシステムの利用に強いニーズがあるという。

 総務省は、ISDB-T方式を採用したフィリピンにおいて、データ放送を活用した渋滞情報配信システムの導入可能性を調査する。同国における地上デジタル放送の普及および渋滞情報配信システムの導入を推進し、日本のICT分野の国際競争力強化を目指す。

 調査事業の内容としては、フィリピンにおける渋滞情報配信システムのニーズ調査、システムモデルおよびビジネスモデルのあり方、マニラ首都圏での実証実験などを予定する。実証実験は、フィリピンの国営放送(People's Television)と協力して行う予定。

 調査事業は、平成27年度事業(単年度)として実施する。調査事業の実施者の公募を開始した。

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