米Facebookは現地時間2015年2月25日、自殺防止の取り組み強化について発表した。自殺を思い悩むユーザーやそのような友達を案じるユーザーが身近な人や専門家に気軽に相談できるよう新たなツールを実装した。

 Facebookは2011年より、National Suicide Prevention Lifeline(全米自殺防止ライフライン)と提携し、自殺防止の対策に取り組んできた。自殺念慮を抱くFacebookユーザーがカウンセラーとチャットできる機能や、Facebook上で自殺をほのめかすコンテンツを見つけたユーザーが報告できるツールなどを提供している(関連記事:Facebook、自殺防止の取り組みでカウンセラーとのチャット機能を設置)。

 新たな取り組みでは、報告されたコンテンツの投稿者が次回Facebookにアクセスした際に、「友達があなたのことを心配しています」といった内容のメッセージを表示し、友達や専門家への相談に誘導する。また、悩みや苦境にどのように対処したらよいか参考やアドバイスを提供する。

 自殺を考えている友達を案じて報告したユーザーに対しては、その友達を気に掛けていることを伝えるために電話あるいはメッセージ送信するよう提案する。別の親しい人や自殺防止ホットラインの専門家に連絡するオプションも表示する。

 新ツールは、今後数カ月かけて、全米のユーザーに対して利用可能にする。米国以外にも順次拡大する。

 Facebookは取り組み強化にあたり、全米自殺防止ライフラインのほか、Forefront、Now Matters Now、Save.orgといったメンタルヘルス組織の協力を得た。また、アドバイスなどリソースの作成は、臨床医や研究者と共同で行ったという。

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