写真1●PTCジャパンの桑原宏昭社長
写真1●PTCジャパンの桑原宏昭社長
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写真2●米PTCのスティーブ・モランディSLMセグメントシニアバイスプレジデント
写真2●米PTCのスティーブ・モランディSLMセグメントシニアバイスプレジデント
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 製造業向けソフトを手掛けるPTCジャパンは2015年2月26日、SLM(サービスライフサイクル管理)事業に関する記者説明会を開催した。PTCジャパンの桑原宏昭社長は現状で約30社にとどまるSLM製品の顧客数を、2018年までに100社近くまで増やす方針を明らかにした(写真1)。IoT(モノのインターネット)事業も強化し、製造業の設計・開発から生産、販売、アフターサービスを一括で支援する。

 SLMとは、アフターサービスの情報を一元管理し、保守担当者の作業を支援したり、保守部品の在庫や価格を最適化したりする製品。米PTCのスティーブ・モランディSLMセグメントシニアバイスプレジデントは、製造業のSLMに対する関心は高く「(機器の異常を予測して、先回りしてメンテナンスする)積極型・予測型のサービスが求められている」と語った(写真2)。

 PTCジャパンはCADやPLM(製品ライフサイクル管理)が主力で、SLMの売り上げは10%に満たない水準だ。今後は年率30%程度で売り上げを伸ばし、2018年には全体に占める比率を20%まで引き上げたいという。PTCは2013年に1億ドル超を投じて、IoT向けアプリケーションの開発・実行環境を提供する米ThingWorxを買収した。IoT事業も強化することで、機器からあらゆるデータを収集する「入口」を確保して予測型のアフターサービスにつなげ、SLMとIoTを一体で伸ばしていく考えだ。