写真1●富士通アジアカンファレンス in マニラの様子
写真1●富士通アジアカンファレンス in マニラの様子

 フィリピン現地に拠点を構えてから40年---。そのフィリピン・マカティ市で2015年2月16日、富士通がプライベートカンファレンスを開催した。同社が、アジアでシリーズ展開してきた「富士通アジアカンファレンス」の第7弾で、シリーズ展開の最後に当たる。カンファレンス会場を訪れた聴衆は、現地の顧客企業、パートナー企業だけで約220人(写真1)。アジアの中でも、とりわけなじみの深い土地であることがうかがわれた。

写真2●斎藤淳一Asiaリージョン副リージョン長が、アジアでのビジネス展開について説明
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写真2●斎藤淳一Asiaリージョン副リージョン長が、アジアでのビジネス展開について説明

 冒頭、富士通フィリピンのカントリー・ヘッドであるラウル・サンチャゴ氏の開会宣言に続けて、斎藤淳一Asiaリージョン副リージョン長が登壇。アジアにおける富士通のビジネス展開・体制についてプレゼンテーションした(写真2)。これまでの6回のカンファレンスで登壇したアジアリージョン長の田中達也氏は、2015年6月に社長に就任することが決まっており、斉藤氏が代わって登壇した格好だ。40周年となるフィリピンではあるが、同社が進めるソーシャルイノベーションは、これから立ち上げていく市場。斉藤氏は、「フィリピンの皆さんと働けることを楽しみにしています」とした。

写真3●基調講演に登壇した木滑幹人グローバルマーケティング本部長
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写真3●基調講演に登壇した木滑幹人グローバルマーケティング本部長

 続けて、木滑幹人グローバルマーケティング本部長が基調講演に登壇。1月にスイスで開催された世界経済フォーラム(いわゆるダボス会議)で、技術が人に力を与えるのだという議論が目立ったことに言及しながら、「ICTの力で生活やビジネスを変える。これが富士通のやりたいこと。ぜひ、このカンファレンスを通じて富士通のビジョンを知ってほしい」と語った(写真3)。

 また具体的なソリューションの例として、工場のラインをシミュレーションするバーチャルリアリティ(仮想現実)や、都市交通の見える化・最適化を実現するサービス基盤「SPATIOWL」、中国の富士通研究所で開発した森林火災検知システムなどを挙げ、社会の様々な分野のイノベーションに貢献できることを示した。農業クラウドの「Akisai」にも言及。イオンアグリクリエートが生産状況を見える化している事例をビデオで紹介した。