ロシアの検索エンジンYandexは、米Googleがロシアの独占禁止法に違反しているかどうか調査するよう、ロシアの独占禁止当局に申し立てた。ロシアの連邦反独占庁が現地時間2015年2月18日にYandexの申請書を受理したことを認めたと、複数の海外メディア(英Reuters米Wall Street Journal英BBCなど)が報じた。

 Yandexは、GoogleがAndroidの支配的地位を乱用し、Android端末上での競合サービスの提供を妨げていると主張。Yandexは2014年11月から2015年1月にかけて、電子機器メーカー3社から「Android端末にYandexサービスをプリインストールしないようGoogleから制約を受けた」と聞かされ、申し立てを決意したと説明している。

 またYandexは、Android OSと、Google検索などの各種Googleサービスを切り離すことについて検討する必要性も指摘している。

 GoogleのAndroid事業を巡っては、欧州連合(EU)の欧州委員会(EC)が調査を進めているとされ、GoogleがAndroidの支配的な市場シェアを利用して、他社サービスより優先的に自社サービスの利用を促しているか調べている。

 連邦反独占庁は、今後30日間にわたってYandexの申請内容を検討し、30日後に正式に調査を行うか判断する。

 2014年第4四半期のロシア検索市場におけるYandexのシェアは59.7%となり、2010年以来初めて60%を下回った。同年第3四半期は60.3%、2013年第4四半期は61.9%だった。また、ロシアで販売されているモバイルデバイスの86%がAndroidだという。