写真●「Apple Watch」
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 米Appleが4月に発売を予定している腕時計型ウエアラブル端末「Apple Watch」について、同社はアジアのサプライヤーに対し、500~600万台を生産するよう依頼したと、米Wall Street Journalが現地時間2015年2月17日に伝えた。

 この数は2015年1~3月期における生産台数。このうち半分はエントリーレベルの「Apple Watch Sport」、3分の1はスタンダードモデルの「Apple Watch」が占めるという(写真)。一方、本体ケースが18Kゴールドのハイエンドモデル「Apple Watch Edition」の台数はこれらに比べ少ないが、Appleは4~6月期に月間100万台以上を生産する計画だと、同紙は伝えている。

 これらの生産台数は、米Googleの「Android Wear」搭載機器の2014年における出荷台数よりも多い(関連記事:[データは語る]2014年の「Android Wear」搭載機器の出荷台数はわずか72万台)。

 Wall Street Journalによると、Appleの生産計画は新製品の需要予測に基づいて立てられている。ただし同社は、販売実績と予測との違いが明らかになった時点で生産量を調整する。サプライヤーによると、Appleはこうした調整を、ほかのどの消費者エレクトロニクス製品メーカーよりも迅速かつ頻繁に行うという。

 またWall Street Journalは、Apple Watchの組み立てを一手に手がけるのは台湾Quanta Computer(広達電脳)だとも報じている。Quantaは2015年に入ってからApple Watchの量産を開始しているが、4月の発売時期に間に合わせるため、春節(旧正月)の休暇時期も数千人の従業員が24時間体制で生産を続けるという。

 なおAppleは、Apple Watchの価格について「349ドルから」とだけ公表しており、各モデルの価格帯を明らかにしていない。だがWall Street Journalによると、ハイエンドモデル「Apple Watch Edition」の価格は、プロ向けデスクトップパソコン「Mac Pro」(4000ドル)を上回り、Appleの歴代製品の中で最も高額の部類に入るとみられている。

 iPhoneなどのApple製品が中国でブームとなっていることから、Apple Watchのハイエンドモデルも中国で需要が高まるだろうと、アナリストらは予測している(関連記事:[データは語る]Apple、中国の富裕層に最も人気のある高級贈り物のメーカーに)。