NECソリューションイノベータは2015年2月16日、カメラ映像から人物を検出し、その顔画像をもとに性別と年齢層を自動的に推定し、計測結果を出力するソフトを発売した()。購入形態に応じて、買い切り型の「FieldAnalyst for Video」(350万円)と、年額制で利用できる「FieldAnalyst for Cloud」(年額45万円)の2製品を用意した(価格はいずれも税別)。

図●顔認識システム「FieldAnalyst」シリーズの概要(出典:NECソリューションイノベータ)
図●顔認識システム「FieldAnalyst」シリーズの概要(出典:NECソリューションイノベータ)
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 同社はこれまで、顔認識機能を備えたアプリケーションを開発するための顔認識エンジンライブラリー「FieldAnalyst SDK」を提供してきた。さらに、顔認識エンジンを採用した二つの応用アプリケーションとして、客層分析アプリケーションの「FieldAnalyst for Gate」と、デジタルサイネージ効果測定アプリケーションの「FieldAnalyst for Signage」を提供してきた(関連記事:NECソリューションイノベータ、顔認識ソフトが組み込みOSに対応)。

 今回、すでにカメラや録画映像などを保有している企業に向けて、これらのカメラ映像を入力すると性別/年齢層の分析結果を出力するサーバーソフト2製品(FieldAnalyst for VideoとFieldAnalyst for Cloud)を新規に用意した。出力した性別と年齢のデータは、別のアプリケーションなどに取り込んで利用できる。

 二つの新製品に含まれる顔認識エンジンは、FieldAnalyst SDKに含まれる顔認識エンジンよりも機能を省略したものになる。具体的には、人物検出、顔検出、性別と年齢の推定、が可能である。この一方で、FieldAnalyst SDKに含まれる笑顔認識などの機能は利用できない。

 今回さらに、FieldAnalyst SDKについても対応プラットフォームを拡大し、新たにiOSアプリケーションにも顔認識エンジンを組み込めるようにした。これまでは、Windows環境向け(C++のDLL共有ライブラリー)とAndroid/Linux環境向け(C++のso共有ライブラリー)を用意していたが、これにiOS環境向けを追加した。FieldAnalyst SDKの価格は250万円で、アプリケーション実行時のランタイムライセンスが別途必要。