写真1●バス停留所の表示例
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写真2●スマートフォンの画面例
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 埼玉県は2015年2月16日、バス停留所などに貼り付けたNFCタグにスマートフォンをタッチするだけで、バスが「何分後に来るか」を表示する「バス情報オープンデータ化パイロット事業」を始めると発表した。民間バス事業者のリアルタイム運行情報を官民連携でオープンデータ化し、NFCタグで利用できるようにするのは国内初という。QRコードでも利用できる。

 これまでバスのリアルタイム運行情報は、運行会社がそれぞれ「バスロケーションシステム」と呼ばれるシステムを利用してWebサイトに公開している。しかしWebサイトの表示などは各社で異なっていて、利用者には使いにくかった。

 埼玉県の都市整備部都市計画課は、バスのリアルタイム運行情報を県に集約化してオープンデータ化。今夏ごろまでに庁外のクラウドを使ってオープンデータとして提供する計画で、さまざまな開発者が情報を自由に利用できるようにする。バスに関するアプリケーションを開発できる環境を提供し、利用者に分かりやすいサービスの実現が見込めるとしている。

 交通情報や経路情報を提供している企業による統合型バスロケシステムサービスの開発や、観光地のデジタルサイネージなどにつなげたい考え。県民に利用しやすいバス環境を整える「出歩きやすいまちづくり事業」の一環という。

 パイロット事業の実施期間は約半年間。システム開発のタウンクリエーション(広島市)のシステムを利用して、バス停のNFCタグに対応するスマートフォンをかざすと、バスの運行情報などを表示するスマホサイト「BUSit(バスイット)」で情報を見られる。

 西武バスの大宮駅西口発着の3系統で開始し、他系統やそれ以外の県内バス事業者にも順次拡大する。バス停名の英語表記にも対応する予定という。

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