写真◎米Amazon.comの「Amazon Prime Air」
写真◎米Amazon.comの「Amazon Prime Air」
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 米連邦航空局(FAA)は現地時間2015年2月15日、商業目的の小型無人飛行機(ドローン)使用に関する規則の原案(PDF文書)を発表した。ドローンの重量や高度の制限、操縦者の資格などについて定めている。

 利用可能なドローンは重量55ポンド(約25kg)未満で、操縦者から視認できる範囲の高度500フィート(約152m)以下、飛行速度は時速100マイル(約160km)までとしている。時間帯は日の出から日没の間に限られ、夜間の飛行は認めていない。操縦者は17歳以上で米運輸保安局の診断に合格し、所定の免許を取得する必要がある。

 FAAは規則原案について60日間のコメント募集期間を設けるほか、公開ミーティングなどを実施して、広く意見を取り入れるとしている。米メディアの報道(Wall Street Journal)によると、最終的な規則策定は2017年以降になる見通し。

 FAAはまた、4.4ポンド(約2kg)未満のマイクロドローンを対象にした、「よりフレキシブルな規則」についても検討する意向を示した。

 米国では現在、ドローンの商用飛行は原則的に禁じられているが、様々な業界から飛行許可を求める申請がFAAに寄せられている。FAAはこれまで、航空測量や建設現場の監視、映像制作などを目的とした一部申請を承認している(関連記事:米航空局が4社の商用ドローン飛行を許可、Amazon.comは含まれず)。

 米Amazon.comはドローンを用いた配送システム「Amazon Prime Air」(写真)の開発に関して屋外飛行の許可をFAAに申請しているが(関連記事:Amazon.com、ドローン配送システムの屋外テスト許可をFAAに申請)まだ承認を得られていない。Googleも同様の配送システム開発プロジェクト「Project Wing」を進めている(関連記事:Googleもドローン配送システムを開発中、オーストラリアで実地試験)。

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