図●ディスク暗号化サービスの概要(出典:富士通ソーシアルサイエンスラボラトリ)
図●ディスク暗号化サービスの概要(出典:富士通ソーシアルサイエンスラボラトリ)
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 富士通ソーシアルサイエンスラボラトリ(富士通SSL)は2015年2月12日、管理サーバー機能をクラウド型で提供するクライアントサーバー型のハードディスク暗号化ソフト「ディスク暗号化サービス」()を発表した。2015年4月上旬に販売開始する。管理サーバーでは、稼働状況の把握やエンドユーザーへのヘルプデスク対応、パソコンが起動しなくなったときにディスク上のデータを復元するためのリカバリー鍵の管理、---などを行う。

 ディスク暗号化サービスは、管理サーバー機能をSaaS型で提供するディスク暗号化ソフトである。クライアントソフト(データ暗号化/復号ドライバーソフト)を社員のクライアントPCにインストールして使う。これにより、クライアントPCのハードディスク上のデータをOS領域を含めて暗号化する。データを暗号化/復号する際に使う暗号鍵は、クライアントPC上に安全な形で保存する。ユーザーは、管理サーバーと通信することなく、クライアントPCにログインするだけで、ハードディスクの暗号化/復号ができる。

 管理サーバーが行っていることは、大きく3つある。(1)1つは、リカバリー鍵の管理機能である。パソコンが起動しなくなったときに、クライアントPCの暗号化を解くことによって、データをサルベージできるようにする。(2)もう1つは、ユーザーからの問い合わせに対応するヘルプデスク機能である。(3)最後の1つは、クライアントPCにおける暗号化/復号の稼働状況をログとして取得して管理/可視化する監視機能である。

 スタンドアローン型ではなくクライアントサーバー型で動作することの大きなメリットは、(1)のリカバリー鍵によって有事の際にデータを復元できることである。さらに、この上で、管理サーバーをクラウド型で提供することによって、リカバリー鍵の管理のような面倒な運用管理業務を外部に委託できるようになる。

 価格は個別見積もりで、最小契約数は1ユーザー、最短契約期間は3カ月。300ユーザー時における参考価格は、月額32万4000円(8%消費税込み)から。販売目標は、3年間で3億円。クライアントソフトの稼働OSは、Windows Vista/7/8/8.1およびWindows Server 2008/2008 R2。