シックス・アパートは2015年2月12日、企業向けCMS(コンテンツ管理システム)のマイナーバージョンアップ版「Movable Type 6.1」(MT 6.1)を発表、同日出荷した。新版では、Web APIの数をこれまでの3倍以上に増やした(図)。これにより、Web管理画面から実行できるほぼ全ての操作をWeb API経由でも実行できるようにした。価格(税別)は、オンプレミス版のソフトウエアが1サーバー当たり9万円。クラウド版は月額5000円から。
MTは、2013年10月に出荷した現行メジャーバージョン「Movable Type 6」(MT 6)から、REST/JSON方式のWeb APIである「Data API」を搭載している(関連記事:シックス・アパート、REST APIを搭載したCMS新版「Movable Type 6」を出荷開始)。MT 6の段階ではまず、コンテンツの投稿といったフロントエンド系の作業をAPI化した。今回のMT 6.1では、これまでAPI化できていなかったサイトの再構築やバックアップなどのバックエンド系の管理作業も含めて、Web管理画面から実行可能なほぼ全ての操作をAPI化した。
ほぼ全ての作業をAPI化したことによって、「MTはプラットフォームになった」とシックス・アパートは説明する。これは、公開されているData APIだけで独自の管理画面を新規に作れることを意味している。同社は実際に、MTがプラットフォームであることを示すサンプルとして、Data APIを利用したコンテンツ投稿用の公式Chromeアプリケーション「Movable Type Writer」(画面)を用意した(2015年2月下旬のリリースを予定)。さらに今後は、Data APIを活用したコンテンツ投稿用のスマートフォン向けアプリケーション(iOS/Android)も提供する予定である。
MT 6.1ではまた、上位エディションのMovable Type Advancedにおいて、サポート対象のDBMS(データベース管理システム)を増やし、新たにSQL Server 2012 R2とOracle Database 12cを動作保証の対象に加えた。