TISは2015年2月10日、オープンソース(OSS)のジョブ管理ソフト「JobScheduler」を対象とした有償サポートサービスの提供を始めた。併せて、JobSchedulerのジョブ実行状況をシステム監視ソフトのZabbixで監視できるようにするソフト「HyClops JobMonitoring」を独自に開発し、OSSとして公開した(画面)。JobSchedulerのサポートサービスの価格(税別)は、ジョブ管理サーバー2台(HA構成)とジョブ実行エージェント2台の最小構成で年額28万5000円から。

画面●ZabbixでJobSchedulerのジョブ実行時間を監視している様子(出典:TIS)
画面●ZabbixでJobSchedulerのジョブ実行時間を監視している様子(出典:TIS)
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 TISは今回、2014年4月から提供しているOSSの有償サポートサービス「TISエンタープライズOSSサポート」のサポート対象ソフトを拡張し、新たにジョブ管理ソフトのJobSchedulerを追加した。これにより、運用管理業務などにおいて、バッチ処理をスケジュールや条件に合わせて実行する場合にも、サポートを受けながらOSSを活用できるようになった。

 実行させるジョブは、Java、Perl、JavaScript、VBScript、Powershell、javax.scriptなど各種言語で記述できる。これら各種言語からJobSchedulerの内部APIを使って管理を自動化することも可能。さらに、外部の運用管理ソフトからAPI(RESTまたはコマンドライン実行)を呼び出してジョブの実行制御や実行状況を取得できる。ファイル転送やログローテーションなど、各種の典型的な運用管理作業をジョブテンプレートとして用意した。

 ジョブ管理以外のサポートOSSの例は、以下の通り。OS(CentOS)、HAクラスター(DRBD + Pacemaker + Heartbeat)、運用監視(Zabbix)、DBMS(PostgreSQL)、Javaアプリケーションサーバー(Apache Tomcat、JBoss AS、JBoss EAP)、Webサーバー(Apache HTTP Server)。今回JobSchedulerと連携させるZabbixのサポート価格は、サーバー当たり39万9000円。JobSchedulerのデータ格納に利用可能なPostgreSQLのサポート価格は、1ノード当たり40万円。

図●HyClops JobMonitoringは、JobSchedulerとZabbixのそれぞれにAPIを介してアクセスし、両者を連携させる(出典:TIS)
図●HyClops JobMonitoringは、JobSchedulerとZabbixのそれぞれにAPIを介してアクセスし、両者を連携させる(出典:TIS)
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 JobSchedulerのサポート開始に合わせて、JobSchedulerを用いたジョブ実行状況をシステム監視ソフトのZabbixで監視できるようにする連携ソフトを新規に開発し、HyClops JobMonitoringの名称でOSSとして公開した。同ソフトは、JobSchedulerとZabbixの両ソフトに対してAPIでアクセスし、この両者を連携させる()。この仕組みにより、JobSchedulerとZabbixには一切手を加えることなく連携を実現している。