写真●ベネッセホールディングスが個人情報漏洩防止のために導入するボディースキャナー「ProVision 2」
写真●ベネッセホールディングスが個人情報漏洩防止のために導入するボディースキャナー「ProVision 2」
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 ベネッセホールディングスは、2015年3月末までに日本国内で初めて「ミリ波」を使ったボディースキャナー(全身検査装置)を導入すると発表した。2014年7月に発覚した個人情報漏洩事件を受けた対策の一環で、岡山市内の顧客データベースを扱う施設に導入する(関連記事:ベネッセHD、情報漏洩の事故調査委報告書を公開)。

 ベネッセの事件では、内部関係者が大量のデータを私物のスマートフォンにコピーして持ち出した疑いがある(関連記事:ベネッセ事件容疑者はなぜスマホでデータを持ち出せたか、IT部門は設定の再点検を)。このため、最新鋭のボディースキャナーを導入することで、私物の持ち込み・持ち出しを未然に防ぐ。

 ボディースキャナーは米L-3社製の「ProVision 2」(写真)で、伊藤忠商事子会社の日本エアロスペースが納入する。同社によれば、空港の保安検査場を中心に全世界で約1000台が稼働しており、うち約750台が米国の空港で稼働している。主に航空機テロを防止するために、非金属や液体・粉末を含めた不審物の検出に活用される。

 従来の金属探知機では検出不可能な非金属の記憶媒体なども検出しやすい。ミリ波を使うため、X線などを使う検査装置に比べて人体への影響が少ないという。

ベネッセホールディングスの発表資料
日本エアロスペースの発表資料