NTTドコモなどNTTグループ4社は2015年2月2日、情報システムを活用した自転車レンタル(サイクルシェア)事業を行う共同出資企業ドコモ・バイクシェア(東京・千代田)を同日付けで設立したと発表した。東京都江東区(関連記事:NTTドコモが東京でレンタサイクル事業開始、おサイフケータイで開錠)などで実施してきた実証実験の結果を踏まえて、事業化が可能だと判断した。

 ドコモ・バイクシェアの資本金は7億5000万円。出資比率はNTTドコモ85.0%、NTT都市開発6.7%、NTTデータ6.3%、NTTファシリティーズ2.0%である。

 新会社はこれまで実証実験を実施していた東京都江東区・千代田区・港区、横浜市、仙台市でのサービスを継続して提供する。さらに2月22日に広島市で新たにサービスを開始する。今後、NTT都市開発が運営するオフィス・商業施設・住宅や、NTTファシリティーズが管理する不動産物件などに対して、サイクルシェアサービスの導入を働きかける。

図●新会社ドコモ・バイクシェアが貸し出す自転車の仕組み
図●新会社ドコモ・バイクシェアが貸し出す自転車の仕組み
(出典:NTTドコモの発表資料)
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 新会社が貸し出す自転車にはICカードリーダーによる電子錠が付いており、これを使って無人で貸し出し(解錠)・返却の受け付けを行う()。おサイフケータイ対応携帯電話・スマートフォンの利用者は、会員登録、空き状況確認、貸し出し、返却、クレジットカードやSuicaなど交通系電子マネーによる料金支払いといった、すべての手続きを手元の端末で操作して処理できる。サービス実施地域によっては、専用ICカードによる解錠や有人窓口における現金支払いなどにも対応する。

 自転車の車載機はGPS発信機や通信機能を備えており、自転車の現在地、電動アシスト自転車のバッテリー残量を遠隔地から把握できる。利用データを分析してサービスの改良に生かすことも視野に入れている。

NTTドコモの発表資料
江東区臨海部コミュニティサイクル