情報処理推進機構(IPA)は2015年2月2日、Webページ上に偽の警告メッセージを表示し、ソフトウエアの購入を促す手口が相次いでいるとして注意を呼びかけた。実際に問題が発生しているわけではないので、慌てないでほしいとしている。

 IPAには、「パソコンの調子がおかしくなったようだ。性能が低下しているというエラーが出る」といった相談が多数寄せられている。Webサイトを閲覧していると、パソコンの不調を訴えるような警告メッセージが表示されるという(図1)。

図1●パソコンの不調を訴えるようなメッセージのイメージ(IPAの情報から引用。以下同じ)
図1●パソコンの不調を訴えるようなメッセージのイメージ(IPAの情報から引用。以下同じ)
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 一見、OSなどが表示しているように思えるが、実際にはWebページ中のコンテンツの一部であり、特定のソフトウエアを購入させることが目的である。ユーザーが警告メッセージのバナーをクリックすると、(1)脆弱性を突かれて偽のセキュリティソフトをインストールされたり、(2)特定のソフトウエアの無償版を配布するWebサイトに誘導されたりする。

 IPAによると、2013年には(1)のタイプも頻繁に出現していたが、2014年になると(2)のタイプがほとんどになったという(図2)。

図2●ソフトウエアの購入を促す手口に関する相談件数
図2●ソフトウエアの購入を促す手口に関する相談件数
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