米Amazon.comは現地時間2015年1月29日、2014年第4四半期の決算を発表した。売上高は293億2800万ドルで、前年同期と比べ15%増加した。純利益は2億1400万ドル(希薄化後1株当たり純利益は0.45ドル)で同10%減少。営業利益は同16%増の5億9100万ドルだった。

 事業別の売上高を見ると、書籍や音楽/映像メディアなどを扱うメディア部門が69億5000万ドルで前年同期比4%減少した。家電・日用品部門は206億3800万ドルで同21%増加。クラウド事業(AWS)を含むその他の売上高は17億4000万ドルで同41%急伸した。

 地域別の売上高は、北米が同22%増の187億4700万ドル、海外部門が同3%増の105億8100万ドルだった。

 Amazon.comは昨年、商品配送優遇プログラム「Amazon Prime」の会費を値上げしたが、同社創業者兼最高経営責任者(CEO)のJeff Bezos氏によれば、2014年の有料会員数は米国で50%増加し、世界全体では53%伸びたという。

 アナリストらが予測した第4四半期の売上高は297億ドル、1株当たり利益は0.17ドルだった(米Wall Street Journalの情報)。売上高は予測に届かなかったものの、利益が予測を大きく上回ったことを受け、Amazon.comの株価は時間外取引で一時14%上昇した。

 Amazon.comが同時に発表した2014年通年の業績は、売上高が前年比20%増の889億8800万ドル。純損失は2億4100万ドル(希薄化後1株当たり純損失は0.52ドル)で、前年の純利益2億7400万ドル(希薄化後1株当たり純利益は0.59ドル)から赤字に転落した。営業利益は前年比76%減の1億7800万ドルだった。

 2015年第1四半期の見通しについては、売上高を209億~229億ドル(前年同期比6~16%増)、営業損益は赤字4億5000万ドル~黒字500万ドルの範囲内と予想している。

[発表資料へ]