米Yahoo!は現地時間2015年1月27日、2014年第4四半期の決算を発表した。また、同社が保有する中国Alibaba Group(阿里巴巴)の株式を税金がかからない方法で分離する計画を明らかにした。

 Yahoo!は、Alibabaの新規株式公開(IPO)以降も保有している同社株式を、新たに設立する投資会社「SpinCo」に移管し、SpinCoの株式をYahoo!の株主に分配する。SpinCoは別会社として市場で取引される。

 Yahoo!が保有しているAlibaba株は3億8400万株で、1月26日の株価に基づいた時価総額は400億ドルとなる。SpinCoは債務を引き継がず、Yahoo!は現金を保持する。

 同日発表したYahoo!の第4四半期決算は、会計原則(GAAP)ベースの売上高が12億5300万ドルで前年同期と比べ1%減少した。提携企業に支払う手数料(TAC)を除くと同2%減の11億7900万ドルとなる。

 GAAPベースの純利益は1億6600万ドルで前年同期の3億4800万ドルから半減した。希薄化後1株当たり純利益は0.17ドルで、前年同期比48%低下した。非GAAPベースの希薄化後1株当たり純利益は0.30ドルとなり、同35%減少した。

 検索広告収入は前年同期比1%増の4億6700万ドル(TACを除いた場合はほぼ横ばいの4億6200万ドル)だった。ペイドクリックは同約10%増加し、クリック単価は同約7%増加した。

 ディスプレイ広告による収入は前年同期比4%減の5億3200万ドル(TACを除いた場合は同5%減の4億6400万ドル)。広告販売数は同約17%増加したものの、広告単価は同約20%低下した。

 モバイル事業の売上高は2億5400万ドルで、前期から23%増加した。

 アナリストらは、TACを除いた売上高を11億8500万ドル、一時的費用を除いた1株当たり利益を0.29ドルと予測していた(英Reutersの報道)。

[発表資料(1)]
[発表資料(2)]