中国におけるiPhoneの販売台数は、Appleの本拠地である米国のそれを初めて上回る見通しだと、複数の海外メディア(米TIME米InformationWeekなど)が現地時間2015年1月26日までに、英Financial Timesの記事を引用して伝えた。

 それによると、2014年10~12月期のiPhoneの世界販売台数に占める中国市場の割合は36%。これに対し米国市場の割合は24%だと、スイスUBSのアナリストらは推計している。iPhoneの1年前の販売実績は、中国が22%、米国が29%だった。またテクノロジー業界に詳しいコンサルティング会社、米Creative Strategiesのアナリストは、2014年10~12月期の中国におけるiPhoneの販売台数が、北米の販売台数を約200万台上回ったと推計している。

 Appleは現地時間1月27日に2014年10~12月期の決算を発表するが、この決算発表で同社はこうした中国市場における進展について言及するものと見られている。Financial Timesによると、中国最大の携帯電話会社China Mobile(中国移動)が2014年1月にiPhoneの通信サービスを始めたこと、同年10月に同国で「iPhone 6」シリーズの販売が始まったことが、Appleの転機になったとアナリストらは見ている。またTim Cook最高経営責任者(CEO)は2013年に「中国はやがて米国を上回り、Appleの売り上げに貢献する最大の市場になる」と述べていたと、Financial Timesは伝えている(関連記事:「iPhone 6/6 Plus」の中国での予約数、6時間で200万台に到達)。

 香港の市場調査会社Counterpoint Technology Market Researchによると、中国における2014年11月のiPhoneの販売台数は前年同月比で45%増加し、1カ月の販売記録を更新した。これにより、同国におけるAppleのシェアは12%超となり、メーカー別順位で、中国Xiaomi(小米科技)、中国Lenovo Group(聯想集団)に続く3位となった(関連記事:[データは語る]11月のiPhone販売台数、日本、韓国、中国で急伸)。