米Amazon.comがイスラエルの半導体ベンダーAnnapurna Labsを買収することで両社が合意した。Amazon.comの広報担当者から現地時間2015年1月22日に確認を得たとして、複数の海外メディアが報じている。

 Amazon.com広報担当者は買収金額などの条件については明らかにしなかったが、英Reutersによれば、最初にこれを報じたイスラエル紙「Calcalist」は「最大3億7000万ドル」と伝えた。

 米Wall Street Journal米New York Timesが関係者から得た情報では、買収額は約3億5000万ドルだが場合によっては3億7500万ドルに上昇する可能性がある。

 Annapurna Labsは、イスラエルのヨクナムに本拠を置く新興企業。米Marvell Technology Groupが2000年に27億ドルで買収したイスラエルGalileo Technologiesの創業者であるAvigdor Willenz氏が2011年に立ち上げた。半導体設計の英ARM、ベンチャーキャピタルの米Walden Internationalなどが出資している。

 開発内容については秘密主義を貫いているが、エネルギー効率の高いデータ伝送を実現するためのデータセンター向けネットワーキングチップを開発していると見られている。

 Amazon.comはAnnapurna Labsを獲得することで、クラウドサービス事業Amazon Web Servicesの強化を図る考えだと、メディアらは指摘している。