住友生命保険は2015年1月20日、保険商品の「長期継続配当金」計算システムに設計ミスがあり、誤計算とそれによる支払いの過不足があったと発表した。正当な金額より少なく計算したケースが629件で合計1176万3000円分、正当金額より多く計算したケースが798件で合計1億5727万円分あった。

 既に支払った金額が過少だった場合は、差額金に遅延利息を付与して追加で支払う。過大だった場合は、個別に契約者を訪問して差額金の返金を求める。まだ支払っていない分については、正当金額が支払われたものとして金額の修正を行う。

 年末証明などに使われる「生命保険料控除証明書」の記載金額に影響が及んでいるケースもあり、該当する契約者には再作成して届ける。内容によっては、契約者が税務署に修正申告して追加納税する必要がある。

 日経コンピュータの取材に対し、住友生命広報室は「2010年に長期継続配当金の計算プログラムを変更した際に設計ミスがあった。ミスが顕在化するケースが少なく、気づくのが遅れてしまった」と説明する。