図●ALM FS-Directの概要(出典:ロデスター)
図●ALM FS-Directの概要(出典:ロデスター)
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 ロデスターは2015年1月21日、機密ファイルを社外のパソコンで安全に利用できるようにするソフト「ALM FS-Direct(ファイルサーバダイレクト)」()を販売開始した。外部へのファイルのコピーが出来ないようにした独自の仮想デスクトップ環境と、作業終了時にファイルを自動的に消去する仕組みによって、社外PCからファイルが漏えいする事故を防ぐ。

 ソフトウエアは、社外PCに導入する専用のファイル操作ソフト「仮想SecureDesktop」と、社外パソコンから社内LAN上のファイルサーバーにアクセスするためのゲートウエイ機能(クラウドサービスの「Linkゲートウエイ」と、社内LANに設置するアプライアンスサーバー機「Linkエージェント」の二つ)で構成する。

 社外PC(仮想SecureDesktop)と、社内LAN上の中継サーバー(Linkエージェント)は、いずれもクラウド上の中継サーバー(Linkゲートウエイ)にHTTPSでコネクションを張る。このコネクションを介して、社外PCから社内LANのリソースにアクセスする仕組み。仮想SecureDesktopアプリケーションの内部から、社内ファイルサーバーへのアクセスと、個々の社内PCへのRDP接続(シンクライアント接続)ができる。

 仮想SecureDesktopは、ファイルサーバーのショートカットアイコンが並んだ仮想的なデスクトップアプリケーションである。ここから、所望のファイルサーバーを開くと、エクスプローラーのような画面でファイルにアクセスできる。デスクトップ画面にファイルをコピーしてオフラインで編集できる。さらに、編集済みのファイルをオンライン接続時にファイルサーバーに戻して保存できる。

 仮想SecureDesktopは、仮想SecureDesktopを立ち上げたOSや別のアプリケーションからは隔離されており、ファイルはすべて社内ファイルサーバーにしか保存できない。USBメモリーやプリンターの利用もできないほか、社内LAN以外のLANへのアクセスができない。また、仮想SecureDesktopの終了時には、一時作業中のファイルを自動的に消去する。これらの仕組みによって、社外PCからファイルが漏えいしないようにしている。

 価格(税別)は、以下の通り。仮想Secure Desktopは、30ユーザー規模の場合に1ユーザー当たり年額1万5000円、100ユーザー規模の場合に1ユーザー当たり年額1万3540円、など。Linkエージェント(社内LANに設置するアプライアンス)は、1台6万円。Linkゲートウエイ(クラウドサービス)は、ゲートウエイ1台当たり年額6万円。オプションで二要素認証のためのスマートフォントークンを用意しており、これは1台当たり年額3000円。