米IBMが現地時間2015年1月20日に発表した2014年第4四半期(10~12月)の決算は、売上高が241億1300万ドルで、前年同期と比べ12%減少(売却事業や為替の影響を除いた場合は2%減少)し、11四半期連続で減収となった。当期は7~9月期に続き、すべての事業部門が減収だった。純利益は54億8400万ドルで前年同期比11%減少、1株当たり利益(EPS)は5.51ドルで同4%減少した。

 主力のサービス事業の売上高は135億ドルで、前年同期と比べ8%減少。売却したアウトソーシング事業およびSystem x事業、為替の影響を除いた場合は横ばいとなる。サービス事業の内訳は、グローバルテクノロジサービス部門が前年同期比8%減の92億ドル、グローバルビジネスサービス部門は同8%減の43億ドルだった。

 ソフトウエア事業の売上高は76億ドルで、前年同期と比べ7%減少(為替の影響を除いた場合は3%減)。「WebSphere」「Information Management」「Tivoli」などの主要ミドルウエア製品の売り上げは54億ドルで同6%減(同3%減)となった。

 ハードウエア製品を手がけるシステム&テクノロジー事業の売上高は24億ドルで、前年同期比39%減(売却したSystem x事業と為替の影響を除いた場合は同12%減。このうち「Power Systems」は同13%減少、「System z」メインフレームは同26%減少した。

 併せて発表した2014年通期の売上高は927億9300万ドルで前年に比べ6%減少、純利益は同27%減の120億2200万ドル、1株当たり利益(EPS)は同20%減の11.90ドルだった。

 IBMのGinni Rometty最高経営責任者(CEO)は声明で、「クラウド、アナリティックス、モバイル、ソーシャル、セキュリティなどの戦略的事業の売上高が前年比16%増の250億ドルに達し、通期の総売上高の27%を占めた」と説明した。

 米Wall Street Journalによると、決算発表の電話会見で同社が明らかにした2015年通期の1株当たり営業利益見通しは15.75~16.50ドルで、アナリスト予想の16.51ドルを下回った。同社は先の決算で、1株当たり20ドル以上としていた2015年の営業利益目標を断念したと発表していた。

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