写真1●勤務先で利用しているWindows Server 2003の移行完了の予定時期
写真1●勤務先で利用しているWindows Server 2003の移行完了の予定時期
出典:トレンドマイクロ「企業におけるWindows Server 2003利用実態調査」(以下同じ)
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写真2●業務用サーバーで使用しているOS(複数回答)
写真2●業務用サーバーで使用しているOS(複数回答)
出典:トレンドマイクロ「企業におけるWindows Server 2003利用実態調査」(以下同じ)
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 トレンドマイクロは2015年1月15日、企業のIT管理者を対象とした「企業におけるWindows Server 2003利用実態調査」の結果を発表した。調査によるとWindows Server 2003を利用していると回答したIT管理者のうち、延長サポートが終了する2015年7月15日(日本時間)以降も約半数が継続利用すると回答していることが分かった(写真1)。

 調査対象は企業内でサーバーの運用、保守、導入の決定権を持つIT管理者だ。調査実施時期は2014年12月5日~2014年12月8日。トレンドマイクロによると「調査は外部のインターネット調査会社に依頼し、調査対象は企業規模や業種に偏りがないようにして、IT管理者を無作為抽出した」という。調査期間内に515人から有効回答が得られた。

 515人に対して勤務先の業務用サーバーで現在使用しているOSの種類(複数回答)を尋ねたところ、22.3%(115人)が調査時点でWindows Server 2003を使用していると回答した(写真2)。

 Windows Server 2003を利用していると回答した115人に対し、追加でWindows Server 2003の移行完了の予定時期を質問すると、「現在、移行予定はない」と回答したのが20.9%だった。2015年8月以降に移行完了を予定していると回答した分と合わせると、延長サポート終了後も115人のうち約半数の企業でWindows Server 2003を搭載したサーバーが残る見込みだ。

 Windows Server 2003のサポートが終了すれば、脆弱性に対するセキュリティ更新プログラム(パッチ)が提供されなくなる。新たな脆弱性が発覚した場合、脆弱性を利用してサーバーを乗っ取られるといった被害を受けるリスクが高まる。そのため、サポート終了前に新しいバージョンのOSに移行する必要がある。やむを得ずサポート終了後も利用を継続する場合は、ウイルス対策だけでなく脆弱性対策機能を備えたセキュリティソフトを導入するなどして、リスクを低減することが重要だ。