米Citrix Systemsは2015年1月13日(現地時間)、サーバー仮想化ソフトウエアの新版「XenServer 6.5」および2015年に提供する各種ソリューションについて発表した。主要製品を総合的にアップグレードするとともに、統合型製品を用意することで競争力を高める。

 XenServer 6.5は性能や信頼性の向上が特徴。オープンソースソフトウエアであるためプレビュー版が提供されていたが、完成に伴って正式に発表された。完成版はXenServer.orgのサイトからダウンロードできる。技術サポートについてはCitrixから購入できる。

 XenServerのコミュニティーマネジャーでエバンジェリストのTim Mackey氏はブログでXenServer 6.5の概要について説明している。XenServerの管理領域を64ビット化した。また、ハイパーバイザーのバージョンが4.4になったことで安定性が向上しているという。

 併せてCitrixは、2015年に提供する各種ソリューションについて発表した。モバイルデバイス管理ソリューションの「XenMobile 10」ではコンポーネントの連携強化、認証や暗号化といったセキュリティの強化を行う。XenMobileクライアントの新版は既にダウンロード可能で、サーバー機能の強化を2015年第1四半期内に行う。

 アプリケーション仮想化ソフトウエア「XenApp」とデスクトップ仮想化(VDI)ソフトウエア「XenDesktop」の次期版については、テクノロジープレビューの提供と新機能の概要を発表した。XenAppとXenDesktop新版の新機能は、コミュニケーション基盤製品Microsoft Lyncへの対応強化、管理者向けセッション記録機能の提供、XenServer 6.5への対応など。

 また、垂直統合インフラ構築ソリューション「Citrix WorkspacePod」を新たに発表した。デスクトップ仮想化環境(VDI)やアプリケーション仮想化環境を構築する製品をパッケージ化したもので、サーバー、ストレージ、ネットワークの各機能を統合管理する。2015年1月12日(現地時間)にCitrixが買収を発表したSanbolicのSDS(ソフトウエア定義ストレージ)を含むという。テクニカルプレビュー版を2015年第1四半期に提供する。