ネットワールドは、大分県豊後高田市にクラウド基盤パッケージ「FlexPod」を導入し、市内全小中学校の教育用PCを「XenDesktop」で仮想化する環境を構築したと発表した。既に、市内7つの小中学校の120台のPCを仮想デスクトップ環境に移行し、稼働を開始している。今後4年間で、約300台ある全PCを仮想デスクトップ環境へ順次移行していく。

 今回同社は、大分県内の自治体・民間企業向けクラウド「豊の国IaaS」が稼働するデータセンターに、FlexPodを利用して豊後高田市専用のクラウド基盤を構築。大分県の閉域ネットワーク「豊の国ハイパーネットワーク」を介して、市内全16小中学校のパソコン教室にあるPCに仮想デスクトップ環境を配信する仕組みを整備した。

 これにより、全ての学校のPC環境を同一にすることが可能になるほか、OSのライセンス費用、運用コストが削減できる。具体的には、これまで物理PC1台に1本ずつ必要だったOSライセンスが、シンクライアントの場合は同時利用ユーザー数分のみになるため、120台の端末に対してライセンス数は80本に抑えられる。

 FlexPodの同システムは、豊の国IaaSの共有設備とは別のインフラとして稼働する。さらに、豊後高田市内の別の施設内にネットワークストレージ「NetApp FAS2220A」を設置。FlexPodの構成製品の一つであるストレージ「NetApp FAS8020A」と、きょう体間レプリケーション機能「SnapMirror」を使って遠隔バックアップを行う。