東芝は、2015年1月6日(現地時間)に開幕した「2015 International CES」で、開発中のメガネ型ウエアラブル端末「東芝グラス」を展示した。2015年度中の製品化を目指す。
東芝グラスは、メガネフレームの右側に小型の投影モジュールを搭載する(写真1、2)。投影モジュールから右レンズに映像を投影すると、2メートルほど前方に映像が浮かぶように見える。
重量は約42グラム。メガネのフレーム部分と投影モジュールは、メガネメーカーである山本光学と共同で開発している。展示していた試作品では、小型モジュールとPCを専用ケーブルで接続している。ケーブルは、映像を伝送するHDMIと、充電に使うUSB用のケーブルを内蔵している。無線で映像を伝送する仕様にも変更できるという。
ブースでは、料理手順を見られるデモや、倉庫内での物品の搬入作業を支援するデモを体験できるようにしていた(写真3、4)。同社は2020年に開催される東京オリンピックを見据えて、観光に訪れた外国人旅行客がその場所の情報を確認する用途など、幅広いシーンで利用してもらうことを想定している。
東芝は、2014年10月に幕張メッセで開催された「CEATEC JAPAN 2014」で東芝グラスを初公開した。公開後、海外も含めて140社以上の企業から問い合わせがあったという。今後は、設備の保守点検や、倉庫内での作業支援など、用途ごとの実証実験を進める。2015年度中の量産を目指すという。