日本標準時(JST)を決定・維持している情報通信研究機構(NICT)は2015年1月6日、国際協定に沿って今年7月1日に「うるう秒」を実施すると発表した。7月1日午前9時の直前に1秒分を挿入する。この日に限って、“8時59分60秒”が挿入され、9時0分0秒になるのが1秒遅れることになる。うるう秒実施は2012年7月以来3年ぶり。

 NICTは電波時計の基準信号になる標準電波を発信したり、ネットワークに接続されたパソコンやサーバー、スマートフォン端末などの時刻調整に使うNTP(Network Time Protocol)サービスを提供したりしている。標準電波とNTPでは、7月1日の時刻調整時に特殊な信号を出すことで対応する。多くの場合、これを受信する電波時計や端末の時刻は自動的に補正される。

 ただし、ソフトウエアの実装方法によっては、時刻の乱れによるトラブルが発生する可能性がある。前回うるう秒が実施された2012年7月には日本国内のサーバーでのトラブル発生事例が報告されている(関連記事:深刻なトラブルの元となり得る「うるう秒」、廃止議論も3年延期)。

情報通信研究機構の発表資料