図●実証実験の具体的な流れ(出所:総務省)
図●実証実験の具体的な流れ(出所:総務省)
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 総務省は2015年1月7日、スマートフォンのアプリケーションの動作とプライパシーポリシーの記載内容を解析して、通話履歴や購買履歴といったユーザーのデータがどう扱われているか、整合性などを検証する実証実験を2月に行うと発表した。第三者による技術検証の仕組みを確立するという。

 第三者検証の対象は、アプリ開発者から実験への協力に同意を得られたアプリ。対象アプリの募集には、地方自治体やアプリ情報サイトを運営しているアンドロイダーの協力を得る。アプリによるユーザー情報の外部送信の有無を解析し、アプリ提供者が公開しているプライバシーポリシーと突き合わせて結果を表示する第三者検証システムのプロトタイプを構築するという。

 また、このシステムを活用した実証実験で、アプリの動的・静的解析とプライパシーポリシーの解析結果との整合性などの検証や、プライパシーポリシー作成の支援に向けた検証も行う。実証実験による解析・チェック結果の表示方法は今後検討し、2015年3月にも「ICTサービス安心・安全研究会」などに報告するという。

 ICTサービス安心・安全研究会では2014年5月の会合で、2015年度以降も技術検証の自動化や精度向上のほか、制度的な検討したうえで、アプリ開発者の同意を得ないで検証する「クローリング型」によるプライバシーポリシーの自動収集などの実証実験を段階的に実施するという「プライバシーポリシー普及・検証推進タスクフォース」の案を示している。