音声認識システム開発の米Wit.aiは現地時間2015年1月5日、米Facebookが同社を買収すると発表した。買収額などの詳細な条件については明らかにしていない。

 Wit.aiは設立から1年半の新興会社で、カリフォルニア州パロアルトに本拠を置いている。人間の自然な話し言葉を理解するアプリケーションを開発するためのプラットフォームを無償で提供しており、6000人以上の開発者が同プラットフォームに参加しているという。

 Wit.aiは「Facebookは我々を次の段階へと導くリソースと才能を備えている。また、Facebook上の13億人以上の人々をつなぎ、素晴らしい体験をもたらすことを使命としており、自然な会話を理解する技術はその大きな要素を占めるため、我々は貢献できると考えている」と述べた。

 買収後もWit.aiのプラットフォームは引き続きオープンかつ無償で開発者に提供される。

 米Wall Street JournalがFacebookの広報担当者から得た情報によると、Wit.aiはカリフォルニア州メンロパークにあるFacebookのオフィスに拠点を移し、共同創業者3人と一部従業員がFacebookに移籍する。FacebookはWit.aiの技術を使って、ユーザーが話した内容をテキスト変換して投稿したりメッセージ送信したりできるようにする可能性がある。

 Wit.aiは2014年10月、米ベンチャーキャピタルのAndreessen Horowitzを中心とする投資家グループから300万ドルの資金を調達している(米ZDNetの報道)。

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