日本マイクロソフトは2015年1月6日、長野市民病院が電子カルテデータの保全にクラウドプラットフォーム「Microsoft Azure」の日本データセンター(DC)を採用したと発表した。西日本にデータをバックアップするAzureに診療データを置くことで、長野県近郊での大規模災害時に診療継続可能な体制を整備する。

 長野市民病院は今回、Azureをバックアップ先として連携する台湾QNAP Systemsの小型ストレージ「QNAP Turbo NAS」を導入。同ストレージを経由して、1日1回、圧縮・暗号化した電子カルテデータのフルバックアップをAzure上に保存する。

 長野市民病院 診療情報管理室 システム管理チームリーダー 医療情報技師の高野与志哉氏によれば、(1)西日本へのデータバックアップ、(2)データが3重化され分散して保管される、(3)低コスト――の3点がAzure採用の決め手だったという。

 2014年2月に稼働を開始したAzureの日本データセンターは、埼玉県と大阪府の二つのリージョンから成る。Azureに置かれたデータは、各リージョン内で3重化された上で、2リージョンで交互にバックアップされる仕組みになっている。