米Twitterは現地時間2015年12月31日、政治家が削除したツイートを公開する「Politwoops」を復活させることで、関連する2団体と合意したと発表した。

 Politwoopsは、政治の透明性向上を目指すオランダの非営利団体Open State Foundationが2010年にリリースしたツールで、30カ国以上で展開されている。政治家などが自身のTwitterアカウントからいったん発言しながら取り下げたツイートを収集し、閲覧可能にする。

 米政治家の責任および透明性向上に取り組む米非営利団体Sunlight Foundationは、Politwoopsについて、「選挙の候補者や選出された議員をはじめ、公職に就いている人々が、自分の発言に責任を持ち続けるようにするために重要なツールだ」と述べている。

 Twitterは昨年、削除ツイートの収集および公開は、プライバシーの侵害にあたるとして、PolitwoopsによるAPIへのアクセスを遮断した。しかしこれが多くの批判を招き、米Washington Postの記者などは「最悪の判断」と非難した(米Forbesの情報)。

 TwitterのJack Dorsey最高経営責任者(CEO)は昨年10月の開発者会議で、「我々は、Politwoopsのような、透明性向上を目指す組織を支援し続ける責任がある、なぜなら、それがいっそうTwitterを良いものにするからだ」と述べ、Politwoopsに対するAPI遮断措置を解除する意向を示唆していた。

 今回TwitterとSunlight FoundationおよびOpen State Foundationが合意を結んだことより、Politwoopsは米国をはじめ世界での提供が再開される。

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