テレビ朝日と米Vobileは、放送とインターネット(セカンドスクリーン)の映像再生タイミング同期技術の試作版を共同開発したと発表した。名称は「msync-CAM」で、番組の内容に同期したマルチカメラの映像を、セカンドスクリーンとして手元のスマートフォンやタブレットで楽しむことができるようになる。

 例えば、スポーツ番組でマルチカメラによる臨場感溢れる競技シーンを提供したり、音楽番組でグループアーティストのメンバーそれぞれをマルチカメラでフォーカスして提供したりすることが可能になる。

 技術の特徴として、放送エリアごとの遅延も補正できることを挙げる。例えば放送エリアごとに伝送手段が異なる場合、伝送経路の遅延量の違いにより、番組映像がテレビで再生される時刻に差が発生する。msync-CAMでは、音声認識の先端技術により、全ての放送エリアにおいてその遅延量の違いに影響を受けることなく、マルチカメラの映像を提供することができると説明する。

 両社は、世界最大の家電見本市である「2015 International CES」の開催期間中(2015年1月6日~9日)に、米国ラスベガスにおけるプライベート展示ブース(Encore at Wynn Las Vegas)でデモを行なう予定。