画面●PassClipのパスワード表示画面
画面●PassClipのパスワード表示画面
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 パスロジは2014年12月19日、複数サイトのログインパスワードを自動生成して登録するiOS向けパスワード帳アプリ「PassClip」(画面)を新バージョン「Ver.1.3.0」にアップデートした。縦横のマトリックス(座標)の位置情報を利用してパスワードの文字を拾う仕組みを採用しており、新バージョンでは使い方のガイドを充実させた。価格(消費税込み)は、パスワードの登録件数が5件までは無料。アプリ内で課金することによって、100円で登録件数を3件増やせる。

 PassClipは、iOS用のパスワード台帳アプリである(関連記事:パスロジ、パスワード記録用のマトリックス型のメモ帳「PassClip」をリリース)。社内の経費精算システムや社外のSNSといった複数のサイトにログインするためのIDとパスワードを記載しておくことで、ログイン時にこれを参照できるようにする。パスワードはサイトごとに自動生成する。

 最大の特徴は、縦5×横5のマトリックス表で一つのパスワードを表現することである。全25個あるマスには、それぞれ2文字が書かれている。この表を見て、あらかじめ決めておいた位置にある4個のマスに書かれている文字を、あらかじめ決めておいた順番で拾ってつなげることによって、8文字のパスワードを知ることができる。利用者はマトリックスの位置と順番だけを覚えておけばパスワードが分かるので、パスワード帳を他人に見られてもパスワードが分からない。パスワード帳を使うためのマスターパスワードも必要ない。パスワード帳のデータはクラウドと同期しており、端末を紛失したり、端末を変更したり、端末台数を増やしたりする際には、クラウドからデータを引き継げる。

 パスワードの生成時には、パスワードの長さやパスワードで使用する文字種についても細かく設定できる。生成できるパスワードは、ひらがな4文字(ローマ字8文字がパスワードになる)、英字(小文字)8文字、数字4ケタの暗証番号、カスタム、---の4種類。カスタムでは、パスワードの桁数を指定できるほか、ひらがな形式のパスワードを使わない場合、パスワードに含める文字種として、英小文字の有無、英大文字の有無、数字の有無、記号の有無、---を指定できる。パスワードの桁数が8文字を超える場合は、9文字以降の文字列はマトリックス表にそのまま記載される。

 新バージョンでは、使い方のガイドを強化し、アカウント登録の流れを分かりやすくしたほか、チュートリアルを追加した。まず、アカウント登録の流れを改善した。アプリケーションを最初に立ち上げると、メールアドレスの登録画面になる。メールアドレスを入力するとパスコード(16桁)が送られてくるので、メール認証を済ます。次に、アカウント認証に利用するパターン(マトリックスの位置)を登録する。これでアカウントが登録できる。この一連の流れ自体は従来版と同じだが、日本語の説明を充実させたり、画面遷移を増やしたりすることによって、ユーザーがいま何をしているのかを分かりやすくしたという。

 アカウントを登録した後は、基本的な使い方を学ぶためのチュートリアルが始まる。パスワードを作成してパスワード帳に登録する手順を、実際にユーザーにアプリを操作させながら、20項目のポップアップで説明する。