米Amazon.comは現地時間2014年12月18日、注文を受けてから最短1時間で商品を配達する新サービス「Prime Now」を米ニューヨーク市マンハッタン地区の一部のエリアで始めたと発表した。年額99ドルの会員制プログラム「Amazon Prime」の加入者を対象としたサービスで、今後ほかの都市にも拡大するとしている。

 対象となる商品は、トイレットペーパーなどの日用品やオフィス用品、本、おもちゃ、家電製品など数万点。注文はPrime Nowの専用アプリで行う(Android向けiOS向け)。

 サービスの利用時間は毎日朝6時から深夜0時まで。1時間配達の料金は7.99ドルだが、2時間配達の場合は追加料金がかからない。アプリ内では配達業者の現在位置を確認できるという。

 Amazon.comの短時間配達サービスについては先ごろ米Wall Street Journalが伝えていた。Amazon.comは多くの在庫を持ち、低価格で商品を提供する業者として知られている。だが同社は即座に商品を求める顧客をめぐる競争においては苦戦しており、新サービスで実店舗を持つライバル企業の利便性に対抗するという(関連記事:Amazon.com、バイクメッセンジャーによる商品配送を実験中)。

 また同紙はAmazon.comがエンパイアステートビル近くにあるビル一棟を17年間借りる契約を結んだとも伝えていた。Amazon.comによると、このビルがマンハッタン地区におけるPrime Nowの拠点になる。なお同社は2015年にPrime Nowをほかの都市でも提供する計画。Amazon Primeの会員には、住んでいる地域でサービスの利用が可能になった時点で通知を出すという。

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