写真●米トレジャーデータの太田一樹CTO(最高技術責任者)
写真●米トレジャーデータの太田一樹CTO(最高技術責任者)
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 ビッグデータ分析のクラウドサービスを提供する米トレジャーデータは2014年12月17日、東京都内で記者会見を開き、現在のビジネス状況や新機能などを説明した。同社の「Treasure Data Service」は現在120社が利用しており、毎秒40万件のレコードが新規に追加されているほか、サービス全体では11兆件ものレコードが保管されているという(写真)。

 同社の共同創業者である太田一樹CTO(最高技術責任者、写真)によれば、Treasure Data Serviceの用途は当初のサーバーログの分析から、モバイルアプリケーションが生み出すデータや、IoT(Internet of Things)と呼ばれるインターネットにつながる様々なデバイスが生み出すデータの分析へと広がりつつあるという。

 同社はサービス開始当初から、データを蓄積して分析するデータウエアハウス(DWH)のサービスに加えて、データをDWHへと収集するデータコレクターの機能をサービスとして提供する。従来のデータコレクターは、同社がオープンソースソフトウエア(OSS)として公開する「Fluentd」をベースとしたサーバーにインストールするエージェント型だった。今後は、データの発生源がサーバーからモバイルやIoTデバイスへと拡大するのに対応して、モバイルやIoTデバイスに対応したデータコレクターを整備する。

モバイル向けにデータコレクターを追加

 その新しいデータコレクターが、トレジャーデータが同日発表した「Treasure Data Collectors」である。Treasure Data Collectorsの実態はスマートフォン用アプリケーションの開発者が使用するソフトウエア開発キット(SDK)であり、開発者はTreasure Data Collectorsを使うと、スマートフォンのアプリケーションのログデータをTreasure Data Serviceにアップロードする機能を簡単に作り込めるようになる。SDKは「iOS」と「Android」に対応したもののほか、ゲーム開発ツールである「Unity」に対応したものがある。