写真1●EMCジャパン、執行役員システムズエンジニアリング本部長の飯塚力哉氏
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写真2●EMC Enterprise Hybrid Cloudソリューションを利用して導入したクラウド基盤の管理コンソール画面の例
写真2●EMC Enterprise Hybrid Cloudソリューションを利用して導入したクラウド基盤の管理コンソール画面の例
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 EMCジャパンは2014年12月17日、ユーザー企業の需要に応じたクラウド基盤を、EMCグループの製品を組み合わせて構築して導入するSI(システムインテグレーション)サービス「EMC Enterprise Hybrid Cloudソリューション」(EHCソリューション)を発表(写真1)、同日開始した。同社内で蓄積した知見をコンポーネント化/メニュー化して整備したことによって、ユーザーの個別要件を実装しつつ4週間で導入できるようにしたという。価格は個別対応。

 クラウド基盤のベースシステムとしては、サービス開始当初はVCEのコンバージド(垂直統合)システムである「Vblock」を使う。2015年からは、Vblockよりも部品供給ベンダーの幅を広げた「VSPEX」や、ユーザー企業が指定したIT機器も素材として利用する。クラウド運用ソフトとしては、まずはVMware製品を使う「SDDC Edition」を提供する。2015年からは、「Microsoft Edition」と「OpenStack Edition」も提供する。

 EHCソリューションでは、こうしたクラウド基盤構築の基礎となるベースシステムを活用しながら、この上で別途、ユーザー企業が必要とするハードウエアやソフトウエアを組み合わせ、ユーザーの個別要件に応じたシステムを構築する(写真2)。システムを運用していくためのエンジニア教育サービス(eラーニングや研修コース)も用意している。こうしたSIサービスを、EMCジャパンのSIサービス部門であるプロフェッショナルサービス本部が、ユーザー企業に対して直接提供する。

 同社のSI部門はこれまでも、クラウド基盤の導入SIサービスを提供してきた。EHCソリューションが従来のSIサービスと違うのは、これまで同社が社内に蓄積してきたベストプラクティスやリファレンスアーキテクチャーなどの知見を、ビルディングブロックとして整理して、社内で活用できるように整備したこと。これらを用いることによって、個別対応でありながら、よりパッケージ製品に近い形で短期に構築/導入できるようにしたという。