米Gartnerが現地時間2014年12月15日に公表した携帯電話の販売統計調査によると、同年第3四半期(7~9月期)における世界販売台数は4億5580万台となり、前年同期比でほぼ横ばいだった。このうちフィーチャーフォンの販売台数は同25%減少したが、スマートフォンは同20.3%増加し、3億100万台に達した。

 Gartnerによると、こうした傾向はフィーチャーフォンと低価格Androidスマートフォンの価格差が縮小していることが要因。同年第3四半期は全携帯電話の販売台数に占めるスマートフォンの比率が66%だったが、この比率は2018年に90%まで拡大すると同社は予測する。

 2014年第3四半期におけるスマートフォンメーカー別販売台数を見ると、韓国Samsung Electronicsが7321万台で首位。2位は米Appleの3819万台。この後、中国Huawei Technologies(華為技術)の1593万台、中国Xiaomi(小米科技)の1577万台、中国Lenovo Group(聯想集団)の1501万台と続き、上位5社の中に中国メーカーが3社入った。

 このうちSamsungの販売台数シェアは前年同期の32.1%から24.4%へと低下した。Samsung製スマートフォンに対する需要は西欧とアジア市場で低下しており、とりわけ同社の最大市場である中国では販売台数が28.6%減少した。

 一方、Appleの販売台数は前年同期比で26%増加。初めて市場投入した大型スマートフォン「iPhone 6」「同6 Plus」が、Android勢に対抗したという。この2モデルは需要が供給を上回っていることから、今年第4四半期(10~12月期)にAppleは過去最大の販売台数を達成するとGartnerは予測している。

 このほか3~5位の中国3社は、販売台数の差が100万台以下と拮抗している。ただし、Xiaomiは前年同期比336%増と急伸。同社はすでに中国市場で首位の座についているが、同国における好調な販売が寄与し、世界市場で初めてトップ5に入った。

 2014年第3四半期における、スマートフォンも含む携帯電話販売台数の上位5社は、Samsung、米Microsoft傘下のNokia、Apple、韓国LG Electronics、Huaweiの順。このうちSamsungの台数は9402万台で前年同期比19.6%減。Nokiaは4313万台で31.5%減。前年同期にほぼ3300万台あったAppleとNokiaの差は、500万台以下に縮まった。

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