2014年12月9〜11日までフランス・パリで開催された「LeWeb 2014」では、楽天 代表取締役会長兼社長の三木谷浩史氏が登壇し、同社のグローバル展開についてトークセッションを行った(写真1)。

写真1●LeWeb 2014に登壇した楽天 代表取締役会長兼社長の三木谷浩史氏
写真1●LeWeb 2014に登壇した楽天 代表取締役会長兼社長の三木谷浩史氏
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 米Amazon.comへの対抗について、2010年にフランス最大のEコマース企業のPriceMinisterを、2011年にはドイツのTradoria、英国のPlay.comを買収してきたことを振り返り、グローバル化を進めてきた楽天の取り組みを紹介した。

 特に英国については、2014年10月にこれまでのPlay.comを置き換える形で、自社ブランドの「Rakuten.co.uk」をオープンした。その狙いについて「Play.comはDVDや音楽CDなどを販売するための優れたブランドだったが、今後はより幅広いEコマースサイトに成長させたい」(三木谷氏)と説明した。

 2014年2月に9億ドルで買収した無料通話アプリ「Viber」については、月間アクティブユーザー(MAU)が2億5000万人で、毎日60万〜70万人のユーザーが増加しているとの数字を挙げた。日本ではLINE、欧米ではWhatsApp、中国ではWeChatなどが普及しているが、これらのライバルとの違いについて「他のアプリではテキスト中心だったり、音声の品質が低いものがある。Viberには高品質な音声とテキストの両方がある」(三木谷氏)と説明する。