アライドテレシスは2014年12月11日、社内ネットワーク向けのSDN(Software Defined Networking)ソリューション「Secure Enterprise SDN Solution」を発表した。人事異動に伴うIT資産のネットワークポリシー変更や、不審端末の隔離、不正アクセスの遮断を自動で実行する。「データセンターで使われてきたSDN/OpenFlow技術を、オフィス環境へ適用した」(同社の川北潤取締役)。2015年4~6月頃の発売を予定する。

 Secure Enterprise SDN Solutionは、ストラトスフィアが開発したSDNコントローラ「OmniSphere」とアライドテレシスのOmniSphere対応ネットワーク機器(無線LANアクセスポイント、エッジスイッチ)で構成するSDNプラットフォームに、ラクラス製の「人事システム」、クオリティソフト製「IT資産管理ソフト」、トレンドマイクロ製の「脅威検知システム」を連携させたものだ。

 同ソリューションが提供する機能は大きく二つある。一つめは、ネットワークポリシー背設定の自動化だ。連携する人事システム/IT資産管理ソフトに、所有者・デバイス名・所属部門などの情報とひもづける形でネットワークポリシーを設定しておくことで、異動・組織変更などの人事イベントが発生した際、SDNコントローラが端末のネットワーク設定を自動で変更できるようにした。

 二つめは、情報インシデント対策の自動化である。連携する脅威検知システムが、エッジスイッチやアクセスポイントに接続された端末の通信内容を解析し、サイバー攻撃などを検知した場合にSDNコントローラに対処命令を送信する。SDNコントローラは、事前に設定されたネットワークポリシーに基づき、隔離・遮断などを自動で処理する。

 同ソリューションの導入費用の目安は、「500人規模の企業で、保守を含めた3~5年のトータルコストが2000万~3000万円」(アライドテレシス プロダクトマーケティング部の中島豊氏)。2015年に10億円、2017年に50億円の売り上げを目指す。