米Appleが2015年に発売を予定している腕時計型ウエアラブル端末「Apple Watch」は、歩留まりの問題が解決されたため、量産が1月にも始まると複数の米メディア(米BGR米AppleInsider米CNETなど)が現地時間2014年12月11日に、台湾のUnited Daily News(聯合報)の記事を引用して伝えた。

 先の報道によると、Apple Watchの部品は歩留まりが悪く、生産に遅れが生じると見られていた。また先ごろは、Apple Watchの発売時期が2015年春になると、Appleのリテール・オンラインストア担当上級バイスプレジデントが示唆したと伝えられた(関連記事:「Apple Watch」の出荷は3月以降か、米メディアが報道)。

 だが、ディスプレイやプロセッサ、ケースといった主要部品のサプライヤー各社は、ここに来て大幅に歩留まりを向上させたという。これにより、台湾Quanta Computer(広達電脳)は、当初300万~500万台のApple Watchを製造する見通し。

 Appleは、2015年に約2400万台のApple Watchを製造するようQuantaに注文を出していると、United Daily Newsは伝えている。この数は今年9月末までの半年間の「iPad」の販売台数とほぼ同じになる。またQuantaは今年後半に従業員数を3000人から1万人に増やした。これを2015年は3万~4万人に増やし、Appleの要求に応える計画だという。

 一方United Daily Newsは、iPhoneの次期モデルが2015年春に発売されるという噂についても触れており、その可能性は低いと伝えている。iPhoneの次期モデルに搭載されると見られる「A9」プロセッサなどの新たな部品はまだ発注されていないと、サプライチェーンの事情に詳しい関係者は話している。