米Intelは現地時間2014年12月9日、「モノのインターネット(IoT:Internet of Things)」を構成するデバイス用のプラットフォーム「Intel IoT Platform」を発表した。

 Intel IoT Platformは、Intelのハードウエアとソフトウエアを組み合わせ、IoT向けの接続性とセキュリティを統合したリファレンスモデル。各種デバイスのデータを信頼度の高い方法でクラウドにつなぐための基盤を提供する。

 IntelのIoT部門担当バイスプレジデント兼ジェネラルマネージャーのDoug Davis氏は、「IoT市場は急速に成長しているが、拡張性の課題に直面している。開発プロセスの手間や時間を削減し、新たなソリューションの導入を簡素化することで、革新の加速化を促すことができる」と述べている。

 同社は今後、API管理やサービス生成ソフトウエア、端末とクラウド間の接続および分析技術、インテリジェントゲートウエイ、IAプロセッサの全製品ラインについて、Intel IoT Platformへの対応を進める予定。

 また、Intel IoT Platformをベースにした新製品として、「Wind River Edge Management System」を発表した。クラウドを介して、デバイス設定、ファイル転送、データ取得、ルールベースのデータ分析および対処を容易に行えるようにする。企業は短時間で業界に特化したIoTソリューションを構築し、各種のエンタープライズITシステムを統合できるとしている。

 さらに、Intel IoT Platformベースの開発および導入に関して、米Accenture、米Booz Allen Hamilton、フランスCapgemini、米Dell、NTTデータ、ドイツSAP、インドTata Consultancy、インドWiproなどと提携を結んだことも明らかにした。

 Intel IoT Platformによって、Intelはより多くの企業がIoT市場に参加することを期待している。これは、IntelがARMベースのチップ製品への対抗を続けていることを示していると、米Forbesは指摘している。Intelはスマートフォン市場でARMアーキテクチャにリードを許したが、IoTでは同じ経験を繰り返したくないと考えているという。

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