写真1●米セールスフォース・ドットコムのマーク・ベニオフ会長兼CEO
写真1●米セールスフォース・ドットコムのマーク・ベニオフ会長兼CEO
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 米セールスフォース・ドットコムは2014年12月4日、東京都内のホテルで顧客企業向けのイベント「Salesforce World Tour Tokyo」を開催した。基調講演では、マーク・ベニオフ会長兼CEOが登壇(写真1)。「クラウド、ソーシャルメディア、モバイル、ビッグデータという4つの分野で大きな変化が起きている。製造業であろうと金融業であろうと、企業はこうした変化に対応して、顧客との関係強化に結びつけなければ、競争に勝ち残れない」と述べた。

 そして、10月に米国のイベントで発表したデータ分析・連携などのための新製品群を日本の顧客向けに紹介した(関連記事:セールスフォースが「分析クラウド」投入、DWHとBIツールを一体化して提供)。新製品のユーザー企業として、損保ジャパン日本興亜ホールディングスの櫻田謙悟代表取締役社長(写真2、関連記事:「構造不況はITで乗り切れる」)をゲストに招き、ベニオフCEOと対談した。

損保ジャパン日本興亜も活用

写真2●損保ジャパン日本興亜ホールディングスの櫻田謙悟代表取締役社長
写真2●損保ジャパン日本興亜ホールディングスの櫻田謙悟代表取締役社長
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 櫻田社長は「保険業はすぐにはなくならないが、人口が減少していく日本市場では右肩下がりになることが避けられない。子供がケガをしたときの手当てを支援するなど、安全・安心につながるような付加サービスを拡充することで、差異化を図りつつ加入者当たりの利益を増やそうとしている」と、自社の戦略を説明した。

 そのうえで櫻田社長はIT活用の指針について、「ヒト(従業員)がお客様と直接コンタクトして心のこもったサービスを提供する姿勢は今後も変わらない。ただし、ヒトはとてもお金がかかる経営資源だ。サービスを提供するために必要な情報を迅速かつ正確に入手するためにITを活用していく」と述べた。