写真1●e.Form Ver.2のフォームエディター画面(出典:アシスト)
写真1●e.Form Ver.2のフォームエディター画面(出典:アシスト)
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写真2●オンラインモードとオフラインモードを切り替えられるようにした(出典:アシスト)
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 アシストは2014年12月3日、申請書の登録手続きなどのデータ入力業務をタブレット端末を使って電子化するシステムの新版「e.Form Ver.2」(写真1)を発表した。12月17日に出荷する。新版ではUI(ユーザーインタフェース)の使い勝手を改善。ネットワークに接続していないオフラインモードでもデータを入力できるようにしたほか、タブレット端末だけでなくパソコン(HTML5ブラウザー)でデータを入力できるようにした。開発会社は、韓国のI-ON Communications。

 e.Formは、紙の申請書と同様の見栄えの電子的なデータ入力フォームを、タブレット端末上で実現するシステム製品である(関連記事:アシスト、手書きで文字入力できるタブレット電子フォーム強化版)。会員登録の申請や検針データの送信など、各種のデータ入力業務を電子化できる。紙を使った従来型のデータ入力と比べ、申請から登録までのバックヤードにかかる時間を短縮できるほか、データを入力し直す手間を削減できる。

 システムは、Javaアプリケーションサーバーとして動作するサーバーソフト「e.Formサーバー」と、タブレット端末上で動作する専用のクライアントソフト「e.Formクライアント」で構成する。クライアントソフト上に電子フォームをダウンロードすれば、その場でデータ(文字、写真、音声など)を登録できるようになる。電子フォームは、専用のエディターソフトを使ってビジュアル開発できる。

オフライン入力やHTML5対応などを実現

 今回の新版では、サーバー、クライアント、フォームデザイナーのすべてにおいて、ユーザーインターフェースを刷新するなど機能を強化した。

 e.Formクライアントにおいては、新たにオフラインモードを追加した(写真2)。あらかじめ必要なフォームをダウンロードしておくことによって、ネットワーク接続ができない状態でもフォームにデータを入力できるようにした。オンラインモードに復帰した際に、入力済みのデータをサーバーに転送する形になる。

 データ入力画面として、e.FormクライアントのほかにHTML5ブラウザー画面を追加した。これにより、タブレット端末(Android/iOS)だけでなく、Webブラウザーを利用可能な任意のパソコンからデータを入力できるようになった。また、Excelファイルを介してユーザー情報をインポートできるようにした。

 フォームデザイナー画面では、背景無しのフォームを作成できるようにした。そもそもe.Formでは、既存の帳票を画像として取り込んで背景に利用する手法によって入力フォームを作成する。新版では、背景画像が無い状態でもフォームを作成できるようにした。新規に簡単な入力画面を作りたい時などに、より手軽にフォームを作成できるようになった。

 価格(税別)は、サーバー1台とタブレット端末10台で、初年度保守料込みで143万400円。この内訳は、サーバーライセンスが100万円、クライアントライセンスが1台当たり1万9200円で、年間の保守料金はライセンス費用の20%。